園長からのメッセージ(2009年度・2月号) 園長からのメッセージ(2016年度・4月号)

すごいね、文房具図鑑

 種を蒔く、その土壌に手を加える、その成長を促す。野菜を育てる、植樹をする、幼児教育にあっても、土壌と種蒔き、植樹と手入れ、努力と評価、応援と励み、育ちと認め、そして成長と自信に繋がる。世の一人ひとりは「しなやかに生きる力」を育み生きているんだ、生きようとしているんだ、「凄いな、強いな、頑張っているな」、それなのに私の熱意がトーンダウンしてはいないか、自問自答する春休みでした。柿の実、夢の森、玉川中央、はじめの一歩、ちびっこ安心館、まだまだ子どもたちの幼児教育へ熱く生きよう、一日24時間全部注ぎ込もう、いやスローな人生それもいい、もうすべてから身を引き、「あったかーいにこにこのもりのおじいさん」になれたら、「森の奥に住むトトロ」のまま、余生を過ごそう・・・。
 私の自問自答の10日間、もうそこには「4月1日」がやって来る。エンジンのギアーを切り替えるべき「時」が迫ってくる。毎日職員室と自宅との往復、周りの木々も草花もその眼中からは消えてしまっていた10日間、やって来たその「4月1日」が。自宅からの山道で足が止まった。職員室への一歩が踏めない。もう一歩がカウントできない。体が動かない。一歩を踏み出そうと必死で自分の足を恨めしそうに見つめた。その瞬間、一歩はカウント出来ないが、私の目はその周りの変化に釘付けになりました。当たり前のことだが、「もう春が来た」と感じた瞬間でした。春が、自然が、草花が「もう少し私たちを見てよ、眺めてよ、見つめてほしいな」と、にっこり微笑んでくれた気がしました。森の中に、すみれがあちこちに可憐に咲き誇っています。たけのこが土を盛り上げ頭を出しています。自然も、「時」もしっかりとその一歩一歩を積み重ねている。その思いに、何故か私の一歩は踏み出せました。今日の「4月1日」は、全部の幼児教育施設の教職員がホールを埋め尽くして、私の年頭指針を聞きに来る、そんな大事な一日のスタート、有り難い「春」の訪れでした。
 次から次にやって来る先生たちの顔が本当に輝いて眩しいぐらいだ。一年のスタート、晴れ晴れしいその姿に感動し、この先生たちと大切な子どもたちに熱く関わっていく勇気と自信を頂きました。2時間余り教職員に熱く語ることが出来ました。
 2時間の長い話の後は、担任と補助の先生、それぞれが長い時間をかけて子どもたちへの共有・共感を深め確かめ合いました。いよいよ、平成28年度のスタートです。ホールのベランダから園庭を眺めると、春満開です。就職記念に蒔いた「栃の実」が、芽を出し園庭を見下ろすように大木になっている、その新芽が何とも言えない。30センチぐらいの桜の苗を植樹したが、これまた大木となり桜の花満開で華やかそのものでした。 
玉川中央の「小鳥の森広場」には、たくさんの木々、果樹が植樹されました。地域の方々がやって来ては、地域のシンボル的な自然石の玉石を、その敷地内にあったものをふんだんに使った石垣、せせらぎに感激していました。その広場に作った「小鳥の森農園」には、作物の成長を直に感じる教育に取り組もうとしていることへの感謝の言葉を頂き、また近所の方が、その記念にと桜の苗木を土手に植樹してくれました。自然そのものの力で大きく、大きくなるに違いない。夢の森自然探検村の木々、くぬぎやもみじ、果樹、たくさんの木々が自然のハーモニーを、自然の音を奏でている。
 一年生の子どもたちもスタート、幼稚園の子どもたちも新年度のスタート、新社会人もスタート、その一歩が始まりました。新しいクラス、新しい先生、新しいおともだち、そして私たちも気持ちも心も一新して「新たな一歩」が始まります。まだまだな私は「すみれとたけのこ」にその一歩を頂きました。子ども同士、先生同士、お母さん同士、お父さん同士、三位一体の思いでお互いに学び合い、励まし合い、認め合い、受け入れ合って充実した楽しみな一年にしたいですね。
 今までの、長年の、過去のまだまだのことはしっかりと受け止め、一歩一歩前向きに頑張りたい。子どもたちがなかよし、教職員がなかよし、保護者の皆さんがなかよし、「人にあったかく、同僚にあったかく、物にあったかく、自然にあったかく」ありたい。
 ホールでの教職員への話の最後に、「他人の言葉には、常に真実が眠っている。そこには、必ず成長させるきっかけがある。」と締めくくりました。ご意見、願いは子どもへの思いから、または本人の欲求そのもの、願いそのものと、素直に謙虚に聞いていきたい。必ず誰かの言葉に真実がある、意味がある。誰もがその存在に価値がある。自然界のすべてにその存在価値がある。
 翌日、私を訪ねてきた小学生に、会うなり「おう、凄いね、見た、見た!」と、寄っていきました。ブラウン管に見覚えのある小学生、その子がやって来ました。「文房具図鑑」を携えていて、私にプレゼントしてくれました。今話題の文房具図鑑でした。園児だったころのことがすぐ思い出されました。子どもたち一人ひとり本当に大きくなりました。中学校、小学校の卒業式で見た子どもたちは立派でした。幼児教育の根本、「生きる力」、人として大切なこと、そして「あったかさ」が、いつまでも支えになってほしいと、願うばかりです。
 今、机に飾られているのは、籠にたくさん盛られた貝殻です。お父さんの転勤で、フィリピンの幼稚園に転園した子どもが、春休みに帰国して会いに来ました。是非壁画に使ってほしいと、フィリピンで採れた珍しいものばかりです。ありがとう。壁画ばかりでなく、山の手入れに、木の手入れに、作物の手入れに、そしてもちろん幼児教育の原点、子どもたちに関わっていきたい。
 教職員、子どもたちと共に楽しみ共感し合いながら、保護者の皆さんの応援と励まし、叱咤激励のなか、頑張っていきます。宜しくお願い致します。

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