園長からのメッセージ(2014年度・7月号) 園長からのメッセージ(2014年度・夏休み号)

ありがとう・・・・・一本の電話が

 この世の中が「ありがとう」で満ち溢れていたらなー・・・・。二十歳のころからの願いでした。この巻頭言を書こうと机に座っていると、知人が「還暦のお祝いに」と私に渡されたものがありました。えっ、祝い、一瞬戸惑いました。そうか、ここまで無事しっかりと生きてこれたんだ、どれだけの人たちに助けられたことか、どれだけの言葉をかけていただいたことか、仕事をさせていただいている、たくさんの人たちと出会えた・・・、本当だ、すべてが有り難いことばかりです。そんなことで
祝ってもらう、嬉しいこと、感謝だ ! 感謝しきれない。
 幼児教育に関われること、この仕事を続けられたこと、たくさんの仲間と頑張ってこれたこと、どれだけの先生と一緒に子どもたちへの思いを共有できたか、本当に有り難い。幼稚園に就職して一万人余りの卒園児を送り出した、本当に嬉しいことばかり。大勢のお母さんたちお父さんたちとの出会い、感謝ばかりです。楽しい行事もイベントも皆さんからの思いをヒントにひらめいたものばかりです。一番楽しませていただいた私は幸せ者です。還暦・・・、本当に迎えたんだ、まだ気持ちは二十代のつもりでいたのに・・・。
 この巻頭言をパソコン入力していると、一本の電話が入ってきました。取り次いだ先生によると「どうしても園長先生に話したい」とのこと、そして「嬉しいことなんです」と。お話は、半年前のこと、年長の女の子が、降園のバスの中で、先生に読んでもらった絵本がすごく気に入ったようで、帰るなりその絵本を買ってほしいと、頼んだようです。いろんな書店、インターネットで調べても見つからず、幼稚園に電話したのが約半年前のことでした。電話を受けた先生が、一人の先生に話したようです。相談された先生は、それからずっーと、探していたようです。やっと見つけたその本は、表紙も何もない物語だった、探し当てそのお母さんに渡した、そして親子で寄り添って読んだのでしょう。半年間探し続けてくれたこと、娘さんとの貴重な嬉しいひととき、その感激のあまり電話をかけたようです。嬉しさに泣いていました。電話口の私もその感激に涙いたしました。その先生は、この日、教育実習の学生さんを続けて二人を受け入れてくれました。また他の先生は一か月という長い間受け入れることを、快く引き受けてくれた、と、主任より報告があったばかりでした。園長として大きくなった三年・四年目の先生達に熱くなってしまいました。実習生の担当になった喜びと、一生懸命の先生たち、笑顔と目の輝き、本物でした。ありがとう。幼児教育に携わってくれようとしている学生一人ひとりがきっと素敵な体験をするだろうな、と確信した一日でした。電話をしてくれたお母さん、子どもの絵本への思いを大事にしたお母さん、そして探し続けてくれた先生、ありがとう。
 柿の実幼稚園を選んでくれてありがとう、夢の森幼稚園を選んでくれてありがとう。ちびっこ安心館を選んでくれてありがとう。

 夏休みが始まります。家族にありがとう、近所の方たちにありがとう、お友達にありがとう、同僚にありがとう。「ありがとう」の言葉と思いにあふれる夏休みであるように。