園長からのメッセージ(2009年度・2月号) 園長からのメッセージ(2014年度・6月号)

「根っこトンネル」を思い出す

 山の家・遊び館・ローラー滑り台・・・。二十数年前までは、杉や檜の林でした。この貴重な自然の山を保育の場に生かそうと考え、その山を幼稚園に寄付しようとした時、園児たちが保育の場としての建物がないと認められないことがわかり、山の家の施設の建設を考えました。木々を切り倒し更に整地するのに「一千万をはるかに超えますよ」と言われた時、とっさに「それじゃ、私が一人でやってやろう」と、とんでもないことを宣言してしまいました。それから約半年、朝六時過ぎから夜遅くまでその作業が続きました。切り倒し、その木でたくさんの木製遊具、東屋そして飯ごう炊飯場、「根っこトンネル」も造りました。木を支えこんなに大きくなったのも、一つひとつの「根っこ」、なぜか大事にしなくては、と全部を掘り起こすことにしました。掘り起こしと土落としは重労働でした。数も多く、腐らないように焼きました。丸太を担ぎ、埋め、ボルトで締めていきました。砦の上に大きな根っこ、その中をくぐって遊びました。野原の真中には、根っこの山を築きました。それもまた楽しい遊び場でした。「根っこ」、目に見えないもの・・・。目に見えないものにこだわりました。  今年度はたけのこが豊作でした。とんでもない所からもニョキ、本当にびっくりでした。あんなに多かった竹藪を約三万本切り倒して造り上げた夢の森の自然探検村、けど地下で竹と竹は繋がっていました。目には見えないけど地下で根と根が繋がっている、本当に生き続ける「生きる力」を感じます。ドクダミも抜いても抜いても芽が出てきます。むきになって掘り起こすと、根が地中に張り巡らされています。その生命力はすごいです。諦めてそのドクダミの効用を肌の荒れやただれに塗ってみました。効果は抜群でした。「ドクダミ酒」も作ってみましたが、まだ飲んではいません。裏山に生息する「モグラ」が職員室にお客さんとしてやってきたのにはびっくりしましたが、土を入れたガラスケースをもぐっていく「モグラ」のすばしこさには感動でした。海の中のイルカ並みの速さでした。  動物も植物も、地上の木々も地中のあらゆる生物も「生きよう」としている、乾ききっていても水を求めて縦に縦に伸びていく根っこもある、あらゆる菌も生きようと必死で繁殖・増殖する、とにかく生きようとしている。私たちも、子どもたちも、職場で家庭で幼稚園で「生きよう」と一生懸命です。それも「より良く、より楽しく、より有意義に」生きようとしている。凄く思えてならない。更に周りからも、そして自分自身でも「仲良くね」「迷惑かけないようにね」・・・、本当に大きな拍手を送りたい。  受け入れることがまず一歩、認めることがまず一歩、褒めることがまず一歩、喜び合うことがまず一歩。受け入れ認め褒め喜び合う、まずは身近な人たちと。家庭・職場・幼稚園・学校、その一歩が大切です。そして、まわりの誰もがその一歩を踏み出そうと「懸命」だということをわかってあげる時、更なる一歩が踏み出せます。また、この地上のあらゆる生き物の力強い「生きよう」とする凄さを受け入れ認める時、人は、よりなめらかな、よりしなやかな生き方が出来るかな・・・。  そんなこんな考えた五月でした。六月は梅雨の時期、あらゆる菌が必死に生きようとする時とも言われます。清潔、健康には気を付けていきたいです。

フォトギャラリー

フォトギャラリー