園長からのメッセージ(2009年度・2月号) 園長からのメッセージ(2013年度・3月号)

お母さん、ありがとう

 先日の金曜日のお誕生日会での園児へのお話の中で、「一人ひとりはありとあらゆるわがままだったり甘えたり、怒ったり悪さしたりいっぱい困らせてきた、また、にこっとしたり、嬉しそうな得意げなすまし顔で、また不安で戸惑って助けを求める、あらゆるみんなのことを全部、時には愚痴っても受け入れて大事にし自慢そのものでした。大切な宝物として今までも、そしてこれからもみんなのことをずっと応援し助けてくれるそんなあったかいお母さんに、ありがとう! 今日帰ったら言うんだよ。園長先生も、お母さんにありがとう、とこれから言いに行ってくるからね。行ってきまーす」そう言ってホールを出てきました。行ってらっしゃいと送ってくれた子どもたちも先生たちにも何も知らせず・・・。
 そのまま、長崎に向かいました。「お母さん、死んだよ」と、電話口から聞こえる弟の声に泣けるだけ泣きました。子どもたちへ「ありがとう」のメッセージを残して行ったのもその一言を、子どもたちも一緒に、それぞれが言ってほしい、その夜、長崎の浦上の大聖堂に安置されていた母に「ありがとう、ありがとう・・・」何度も言いました。大勢の弔問の方々に見送られて神のもとに召されていきました。兄弟11人の遺族代表の挨拶の中での思いを今後の指針とし、ますます幼児教育に精進することを決意いたしました。
 私は、中学から大学まで、勿論今でも家から離れての生活ですが、特に中学から大学までは毎月のように父から筆による書(手紙)が届きました。厳格な父からの教えや注意ごと、家族の現況が綴られていました。長い文の後に必ず、鉛筆で一行書き添えていたのが母でした。決して上手くない字で、「風邪ひくなよ。あんまり勉強ばかりするなよ。みんなと仲良くね」。あんまり勉強するなよ、は、本当によくし過ぎていましたから。最近は「あんまり無理するなよ」でした。どれをとっても大事です。健康、努力、けどほどほどに、そして誰とでも仲良く。弔辞は「ありがとう」の一点でした。生前の母へのありがとう、母からのみんなへのありがとう、私からのみんなへのありがとう、それぞれが生かしあい助け合っての生きざまでした。兄弟11人のすべてのわがままも苦労も、喜びも苦しみも一緒に喜び、すべてを一手に引き受けてくれた母に感謝ばかりです。これからもいつまでも母から学び母に助けられ母を慕い、母のごとく強く生きたいと誓いました。
 私事ばかり・・・、でも万人共通の母への思いは誰にでも大切、人を生かし強くする原動力になっています。弔辞の中で「私たち兄弟ばかりでなく、ここに集まったみんな、そして私が学ぶ学園の教職員・子どもたち・保護者の皆さんが、一緒に、ありがとう! 声高らかに捧げたいと思います。」と結びました。

 幼稚園に戻り、子どもたちの笑顔と周りの気遣いに涙することもありますが、忙しさも忙しいとも思わない充実した気持ちです。母の力が更に私の力となって後押ししている様で、より若返りより情熱を持ちより幼児教育に燃えてきました。「無理することなく」、頑張りと皆さんからの学びを糧にしてこれからも努力いたします。

 

 

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