園長からのメッセージ(2009年度・2月号) 園長からのメッセージ(2013年度・1月号)

出会いにありがとう

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 この年末年始のことです。びっくりする出会いを体験いたしました。来年度のクラス分けなど最後の最後まで机に座り続けて、年を越そうと大好きなお寿司を食べに行きました。いつもは二、三人の握り職人がその日は十人の大勢の方が並んで手際よく活気に満ちていました。しばらく待たされて席が確保され見知らぬ職人への会話に戸惑いました。お寿司はできればカウンター、会話を楽しみながら食する、私には一番おいしい食べ方です。第一声は、その隣の職人の胸に「ヤクルトファン」と、胸に掲げていました。大の巨人ファンの私にはちょっと気になり、「ヤクルトの創始者、オーナーの実家の家に家族ともども住んでいたなあ。あの遠い五島列島の小さな島だったなあ。父はそこで小学校の分校長をしていたなあ。全生徒六人、そのうち私の弟、妹だけで三人を占めていました。」と、連れの方に話し始めました。その時、目の前の職人が、「同郷です!」と語りかけてきました。お寿司の注文を忘れ、島々のことがお互いに懐かしく話が弾みました。父が次に転勤になったその島の出身、またまた遠縁、出てくる名前が知り合いばかりです。勿論、その方とは初対面です。年の瀬に、都内から応援にその日初めてやってきたとのこと。実家に下宿していた先生と従姉が結婚いたしましたが、やはりその方も従姉がその先生の兄弟に嫁いだとか。またまたびっくり、生まれ故郷の幼稚園時代の一年だけ一緒に遊んだ、そしてそれ以来再会することもなかった同級生と結婚したと。違う島の二人が、この東京に出てきて、還暦を迎えるこの年に、考えられない偶然の出会い、たった一日、そしてその時間に偶然にも私の目の前に立って大好きなお寿司を握ってくれました。その奥さんも親戚で、父からよく聞かされていたおばさんの娘さんでした。その日その時、その場で、偶然に目の前に立っていなければ、たまたま応援に来ていなければ、この出会いはありませんでした。年長の一年間の昔のことを電話で話しましたが、幼稚園に二人で遊びに来たいとのことです。何人かしかいない、その時の同級生が以前、保育園・幼稚園・老人ホームの園長として、突然幼稚園を見学に来たことが思い出されました。「出会いにありがとう」。本当にそのありがとう、を実感いたしました。
 今年度の目標は、この「出会いにありがとう」を掲げたいと思います。誰もが誰かと出会って、そしてこの人、と思って築かれてきた「家族」。この幼稚園で働こうと思って就職した「柿の実」「夢の森」「ちびっこ安心館」。与えられた自分のクラス、そして可愛いクラスの子どもたち。この幼稚園で出会った保護者の皆さん一人ひとりが、新しい出会いの場になりました。その「出会いにありがとう」。この思いを大事に人が人の為に時間をかけ、誰かの為に汗をかき、手をかけ、言葉をかけ、心をかけていくなら、素晴らしい家族、素晴らしい幼稚園、素晴らしいクラス、素晴らしい仲間、素晴らしい友だちに囲まれていく。有り難い。「ありがとう」の思いがあれば、互いを認め、互いを受け入れ、互いに助け合うに違いない。 昨年の目標、「やっぱりあたたかく」、「原点に戻ろう」もこの「出会いにありがとう」からじわー、じわっと、一つひとつがそうなってほしいな。